左官業界の現状として、下記問題点があるそうです。
①高齢化:55歳以上が全体の6割
②職人不足
③仕事減少:内装クロス、外装パネル化など
職人が足りなければ、左官を使わないで済む手法が使われ、このままでは業界がなくなる…
ブロック積み、防水、タイルなどのコテを使う仕事で多能工化したり、
左官のデザイン化による新しい提案も行っていますが、
業界として、人が育つためにどうするか?
■原田左官工業所さんで取り組まれている『職人育成システム』
①モデリング訓練
最初はモデル動画(名人の塗り方ビデオ)をコピーするところから始める。
本人の作業もビデオ撮影、モデル動画と比較して、何が違うかを自分で気づいてもらう。
昔は見て覚えた、盗んだ、見て習った(見習い)が、今の子はとまどう。
しかし、教えれば素直にやるのが良いところ。
左官の入り口をつかむと、職人の階段を昇っていける。
②年明け披露会
一人前の職人になったことをお披露目する会。
見習工(4年間)の卒業と職人への入学として、一つのゴールと区切りをつくる。
会社やみんなからのお祝い、職人としての決意表明など。
③ブラザーシスター制度
定期的に面接:社内ルールの指導、悩みを聞く。
飲み会費用のサポートなど。
辞める多くの理由は人間関係、孤立を避ける。
技術をすべて動画で教えるわけではなく、その本質は「見て覚える」というのがどういうことかを知ってもらうこと。
会社全体で一人の職人を育てる体制や求人・給与などの具体的な話が参考になりました。
ただ、これを表面的にマネしてもあまりうまくいかないかもしれせん。
ポイントは “何をするか” ではないからです(^^)